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補聴器のラビット 

ラビット通信 2025年7月号

2025年7月号

こんにちは、

今日は、聞こえについてお話したいと思います。日本の人にとって、補聴器は ”高齢者の物” ”障害者の物”という思い込みがまだある様に感じます。本来は聞こえにくい方が聞こえやすくするだけのもので、眼鏡と変わりありません。そして、この思い込みは眼鏡が普及する時にも同じ道をたどったそうです。眼鏡は高価で輸入物が多く”高齢者の物” ”障害者の物”と普及に時間がかかりました。ですが現在では、高齢者の物などと気にする方はいないと思います。価格は処方箋を使うちゃんとした眼鏡はそれなりの価格となりますし、性能はともかく安価なものもあります。補聴器も同じです。ちゃんとした物は海外製が多く価格もそれなりにします。補聴器は音響機器と違い人工知能のAI、パソコンが入っているような物ですのでiPhone並みのお値段となるようです。安全性や機能性も音響機器の視線とは異なり厳密に作られています。ですから海外では、一種のステイタスになっています。また聞こえが悪いとどうしても前かがみの姿勢になりがちです。姿勢をきれいに保ちたいといった面からも補聴器が選ばれています。そしてなんといっても、聞こえにくいと人間関係の中で誤解を受けてしまいがちです。ちなみに、今の補聴器は着けていてもそんなに目立たないですし重さもなく、雑音もしませんよ!

 

補聴器をすると、良いと言われている5つのことお伝えしましょう。

1.より良いきこえは、健康寿命を延ばすことへつながる

米国・南カリフォルニア大学が発表した大規模な研究(医学誌The Lancet誌掲載:2024年)より、難聴と補聴器の装用頻度、そして死亡リスクとの関係が10年にわたって調査されました。補聴器を日常的に装用している人は、使用していない人や、またはたまに使わない人に比べて、死亡リスクが有意に低いことがわかりました。

 

2.より良いきこえは、認知症のリスクの低減にもつながる可能性

2024年に医学誌『The Lancet』で発表された、ACHIVE試験※では、認知機能の低下リスクが高い高齢者を対象に、補聴器を含む聴覚サポートを実施、3年間の追跡調査の結果、思考力と記憶力の低下が48%抑えられたことが報告されました。

※ ACHIEVE研究は、高齢者の将来的な認知機能低下を防ぐために米国で行われた、聴覚ケアの介入に関する大規模な臨床試験です。

 

3.より良いきこえは、生涯学習を促進する

補聴器を装用することで、脳の働きを保つことができます。新しいスキルの習得や趣味の追求、興味のある分野の学びに役立ちます。聞こえが良くなると、新しい事を始めたくなる人が多い様です。体操サークルに入った、今まで行かなかったデイサービスに行ってみた、など前向きに考えが変わったお話をよく聞きます。

 

4.「取り残されることへの不安(FOMO)」を軽減する

補聴器の装用によってきこえが改善されると、日常生活の中で会話や出来ごとを聞き逃すことへの不安が軽減されます。こうした不安は、情報化社会の発展に伴って生まれたもので、他人とのつながりや情報から取り残されることへの恐れとして「FOMO(Fear of Missing Out)」と呼ばれています。鬱や引きこもりにつながりやすくなってしまいます。きこえの改善は、自信の向上や積極的な社会参加にもつながります。

 

5.家族や大切な人たちとのつながりをもっと豊かにするために

加齢に伴う難聴の一症状である「高音域の聴力低下」は子どもや女性のような高い声が聞き取りにくくなることがあります。補聴器の装用によって、より楽に聞こえることで家族や近しい人とのコミュニケーションがよりスムーズになります。聞き間違いによる誤解であったり、どうせ聞こえないと孤立になり易くなってしまいます。また、聞こえないだけなのに、認知症などのあらぬ誤解を受けてしまいます。

以上のことから、”とりあえず試してみようかな”くらいの軽い気持ちで補聴器を体験するのはいかがでしょうか。

”ほうほう、こんな感じかー”というように体験して、補聴器に対する敷居を下げてみて下さい。

 

 

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